ペットとして人気の犬や猫。
夏場の厳しい暑さや冬の寒さから守るためには室内の温度管理が必要となります。
そのため、温度管理がいらないペットを探しているという声も多くみられます。
本記事では、温度管理のいらない気温の変化に強いペットをご紹介いたします。
ただし、気温変化に強いといっても、まったく放置で良いわけではありません。
動物の特性を知り、環境に合わせた温度管理を実施しましょう。
温度管理がいらないペットの特徴
前提として、温度管理がまったく必要ない生き物はいません。
人間が炎天下や極寒の環境にい続けると体調が悪くなるように、生き物もそれぞれ適応し得る温度の範囲を超えると生理機能が大幅に低下します。
ただし温度の適応範囲はすべての生き物で一定ではなく、暑さや寒さへの耐性に優れている生き物もいればどちらにも弱い生き物もいます。
例えば「変温動物」である魚類・両生類・爬虫類・昆虫類などは、外気温への耐性が比較的高い生き物です。
冷房(クーラー)がいらない暑さに強いペット3選
まずは暑さへの耐性が強く、ペットとして飼うことができる生き物をご紹介いたします。
ただし近年は夏場になると気温が35℃を超える地域が増えており、どのような生き物もまったく冷房がいらないという訳ではありません。
ここでご紹介するのは、「クーラーを使う機会が比較的少ない生き物」であることを理解しておきましょう。
セキセイインコ
鮮やかな青や黄色の羽が特徴的で、人間の言葉を真似しておしゃべりをすることもあるセキセイインコ。
健康体かつ1歳未満・7歳以上なら30℃までの暑さに耐えることができます。
また、人間に対しての警戒心が低く好奇心も旺盛なので、触れ合いがしやすいことも特徴です。
ただしセキセイインコは日の出と同時に起きて日が沈むと同時に睡眠に入るという生活リズムがあるため、適切な睡眠を確保するための管理が必要です。
また、毎日1時間前後の放鳥時間も確保しましょう。
熱帯魚や金魚
種類によって色とりどりで、小さく可愛らしい熱帯魚や金魚も比較的暑さに強い生き物です。
小型~中型熱帯魚なら22~28℃、金魚やメダカなら23~25℃、アロワナなら27~30℃程度が適正な水温となっています。
鳴き声がなく、初期コスト・環境維持コストも比較的安いため、一人暮らしの方にも飼いやすい生き物です。
レオパ
「ヒョウモントカゲモドキ」とも呼ばれているレオパは、ヒョウのように鮮やかな模様と大きな目が可愛らしい爬虫類です。
適正温度は26~32℃と暑さに強く、温和な性格と相まって初心者にも飼いやすいです。
ただしレオパは湿度が低いと脱皮不全を起こすため、常に湿度50%を保てるように管理する必要があります。
暖房がいらない寒さに強いペット2選
全身が被毛で守られている生き物は寒さに強く、暖房を使う機会が比較的少なくなります。
ここでは、寒さに強い身近な生き物を2種類ご紹介いたします。
犬
人間と一緒に暮らす生き物として代表的な犬は、寒さに強い場合もあれば弱い場合もあります。
被毛が2層構造になっている「ダブルコート」かつ、体の大きな犬種であれば体温が逃げにくく寒さにも強いです。
寒さに強い代表的な犬種としては、シベリアンハスキー・サモエド・秋田犬・柴犬・ゴールデンレトリバーなどがあります。
チンチラ
チンチラは本来、気温が氷点下・湿度0%にもなり得る厳しい環境下で生活する生き物なので、寒さに順応できるように細毛が密に生えています。
そのため、室温17℃までであれば問題なく過ごすことが可能です。
ただし、体温を維持できるように暖かい巣箱を置いてあげるなどの対策は必要になります。
特にお迎えしたばかりのチンチラや子ども・高齢のチンチラなど、免疫力が低下している時期は過剰な寒さに晒すことがないように対策が欠かせません。
温度変化に強い暑さにも寒さにも強いペット2選
暑くとも寒くとも体調を崩しにくい、温度変化に比較的強い生き物を2種ご紹介いたします。
アカヒレ
アカヒレはコイ科の淡水魚で、飼育可能な水温は10〜27℃と幅広いです。
そのため室内なら冬場もヒーター無しで飼うことができますが、過剰に水温が低下すると白点病がおこる恐れがあります。
観賞魚として飼育するのであれば、常に20℃以上の水温に保てるように管理した方が良いでしょう。
ドジョウ
日本在来の魚であるドジョウは、5~30℃までの水温域で飼育することができます。
5℃前後になると冬眠状態で動かなくなりますが、室内であれば10℃を下回ることは滅多にないため、冬場もヒーターはほとんど不要です。
なお、30℃を超えると弱ってしまう可能性があるため、酷暑の続く夏場はある程度の暑さ対策が必要です。
ペットを飼う際の注意点
先述したように、温度管理が完全に不要かつ放っておいても大丈夫な生き物はいません。
温度の影響を受けにくくても、暑さや寒さが過剰な環境下に放置すると命を落とすリスクが高まるため、ある程度の対策は必要になります。
お住まいの地域の環境を考慮しながら、夏場や冬場は特に注意を払い温度管理ができる環境を整えておくと安心です。
また、どの生き物にも言えることですが飼育をするとなれば初期費用だけでなく、毎月の餌代・医療費・外出時のペットホテル代など様々な維持費用がかかります。
時間的・金銭的な自由を費やしてでも、最後までペットの命を管理する責任を果たせるのかどうかを考えながらお迎えを検討しましょう。
温度管理のいらないペットに関するよくある質問
最後に、温度管理のいらないペットに関してよくある質問を回答と一緒にまとめました。
・温度管理がいらないほっといてもいいペットはいますか?
・手のかからない生き物はなんですか?
・かなり寒いところでも飼える動物はなんですか?
・高温に強いペットはなんですか?
・犬は暑さに弱いですか?
温度管理がいらないほっといてもいいペットはいますか?
温度管理がまったくいらず、放置しても良いペットはいません。
ただし、暑さまたは寒さへの耐性が強く、特定の季節において比較的温度管理が簡単なペットであればいます。
手のかからない生き物はなんですか?
金魚や熱帯魚、セキセイインコ、レオパなどは温度変化にも強く、初心者でも比較的飼いやすい生き物です。
もちろん、多少なりとも適切な環境の維持管理は必要になるため、生き物ごとの生態をよく理解しておくことが大切です。
かなり寒いところでも飼える動物はなんですか?
中型・大型の犬やチンチラは、比較的寒さに強い動物です。
ただしペットとして飼われることが多い動物は、寒さに強くても過剰な低温状態に耐えることはできないため、暖かい場所を用意してあげる必要があります。
高温に強いペットはなんですか?
高温に強い生き物としては、セキセイインコ・金魚・熱帯魚・レオパ・アカヒレ・ドジョウなどがいます。
犬は暑さに弱いですか?
犬は人間のように全身から汗を出すことができず、体にこもった熱を発散することが難しい動物です。
そのため、種類にかかわらず犬は暑さに弱いという特徴があります。
まとめ
温度管理が一切不要なペットはいませんが、種類によっては暑さや寒さ、またはその両方に強い生き物であればいます。
しかし生き物にとって快適な環境を最大限まで整えるのであれば、温度変化に強いいい着物でも季節に応じてある程度の対策を講じるべきです。
また、生き物のお世話は温度管理だけでなく、毎日のように運動をさせたりケージの掃除が必要だったりします。
基本的にペットは放っても良いものではなく、金銭的・時間的な自由は多少なりとも奪われることを理解しておきましょう。
コメント